小池孝典アリゲーターブルース

●1st solo full album 『夏の蜃気楼』


2013.9.7 out / stereo / including 13 songs / 1000yen (tax in)


夏の蜃気楼 / 漠然とした砂 / はっぴぃばーすでい / ブラザー / 夕立陽炎 / 白い(ひとりver.)
サンディ / 夕凪甲子園 / キャンベイ・ブルース / 満月標 / イエスタデイを唄わない / あなたになりたい


2013年9月7日、下北沢Lagunaでの弾き語りライブにてリリースされた、
ソロ音源2枚目にして初のフルアルバム。タイトルが示すように、夏特有の匂いを感じさせる
全編アコースティックギター一本による弾き語り。

それまではソロの弾き語りと云えど、1枚目の音源からもわかるように、ギンギンに歪んだ
エレキギターと、敬愛するジョン・リー・フッカーの専売特許である "フット・ストンプ" を轟かせた
「ひとりアリゲーター」 スタイルであったが、これも敬愛するブルースマンのひとり、
フレッド・マクダウェルの影響から、アコースティック・ギターのスライドによる
アコースティック・ロッキン・ブルーズをプレイするようになる。

しかしこの作品ではそれまでのスタイルから作風を一変し、スライドを一切使わず
カントリーや昭和歌謡といった、幅広いルーツを感じさせるフォーキーなアルバムとなった。
オープンコードの響きと低音弦でのベースライン、これは相変わらず一貫しているフット・ストンプ
のリズム、が気持ちいい 「漠然とした砂」 「はっぴぃばーすでい」、フォーク歌謡の匂い漂う
「サンディ」、病に冒されながらも音楽人生に真っ直ぐな生き方を変えない、ロックンロールアイドル
のひとり、ウィルコ・ジョンソンを唄った 「キャンベイ・ブルース」、アルバムタイトル曲 「夏の蜃気楼」、
「夕立陽炎」 や 「ブラザー」 といった”夏の唄”にとどまらない小池の多様な世界表現が
ICレコーダーでのスタジオ一発録音によるダイレクトなサウンドによって、ストレートに伝わってくる。

そこに広がるのは、歌詞の世界観も含めてTHE ALLIGATOR BLUESとは確実に一線を画する、
別物の世界。





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